Dokechi

ドケチ道 ―会社を元気にする「生きたお金」の使い方

未来工業株式会社・山田 昭男社長の著書。
「ドケチ」という言葉の上っ面で判断せず読むべき本。

■気になったフレーズ
・労働時間が日本一短い
→労働時間を減らすことによって残業代(基本給の25%)が削減できる。
 また「家に仕事を持ち帰ること」も禁止しているので限られた時間の中でどうすれば効率をあげられるのかを考えるようになる。

・コピー機が330人の社員で1台しかない
→原則的に無駄が多いのでコピー機は使わない。
 コピー機を使わない習慣から連絡は回覧板で回す、などのアイデアも出る

・ライバル社が値段を下げてもなかなか値段を下げない
→他社にはない製品を作る/他社にはない特色を作る工夫へ。

・会社の改善案を提出すると採用不採用に関わらず500円
→採用された場合、最高3万円。1年間出し続けると「コンスタント賞」で5000円+500×12回で1万1000円の報酬。
  考えることを推奨する「反ドケチ」法。

・上に立つ人間が「〇〇バカ」であることを自覚すること
→社長になると権利はあるが全知全能なわけではない。
 社長に限らず上に立つ人は自覚すべきですね。

・昼飯は一人で食べずにお客さんにおごってもらえ
→「おごってもらう」というのはそれなりに距離を縮めていかないと不可能な技なのでその意味での修練も兼ねて。

■ドケチ、と反ドケチ
「ドケチ道」というくらいなのでどの部分でコストカットの手法は書かれていますがそこに共通して言えるのは

「どのように工夫をしたらいいのか」

という部分です。
コピー機が330人社員がいる中で1台しかないという環境の中で今までと同じように伝達するにはどうすればいいのか、残業、自宅での業務禁止という中で同じ仕事量をどのように
こなすのか。「ドケチ」の奥には社内に貼られている「常に考える」の精神が見えます。

また単純にドケチを徹底するのではなくアイデアを出せば採用不採用に関わらず500円、など社員の「考える」習慣をつけるための所謂「反ドケチ」の手法も紹介されていました。

会社/社員のモチベーションを上げるための「仕組み」づくりが手法として分かりやすく紹介されていて非常に面白かったです。
ぜひとも読みたい一冊。


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