2013/6/13に開催された、松尾茂起さんによる『Web担当者のためのナイトセミナー:プロに学ぶ、 集客できるコンテンツ作成の極意』に参加してきました。

大変ためになる内容だったのでまとめてみます。

 

検索トラフィック=「悩み」を解決するもの。

検索とソーシャルとは属性が異なる。
例えば「便秘がヤバイ!」と思った時にソーシャル上では相談しにくい。

例:勉強系サイトのキーワード群(「集中できない」「やる気」・・・など)

 

外部リンクを集める方法

・パンダ・ペンギンの対処法
無機質なコンテンツを増やさない(内部)
→インデックス用のコンテンツを絞る

スパムリンクを貼らない(外部)
→評価が低そうなリンクは削除

 

・内部はコントロールが可能、外部リンクはコントロールが難しい。
「外部リンクをどうやって集めるのか」がポイント→コンテンツプランニングをする。

 

・参照トラフィックの変化
ソーシャルの普及でリンクを張る人が増えた。
誰かにつぶやいてもらうことが必要。

 

・(コンテンツ作成者の)発信したい情報と(つぶやく側の)紹介したい情報の差を埋めることが重要
紹介する側の心理・気持ちを考える。
1.共感願望
→日本人はYahoo!が好き。(周囲の人間が見ているものは見ていないと落ち着かない)

2.自己顕示欲
→診断メーカーや、自分の食べた料理の写真を掲載する

3.自己ブランドの強化
→「影響力のある人につぶやいてほしい」と考えた時にその影響力のある人の心理も考える。
 影響力のある人がつぶやいて、その人自身のブランドが崩れないか?

4.突っ込みたい
→なんでやねん。

 

・「面白ければ紹介される!」の間違い
→便秘を治す方法/浮気がバレない方法、などプライベートな悩みに関するものは紹介されにくい。
ただし、これらのコンテンツは(はてブなどを中心に)匿名で保存されやすい傾向にある。

→リンクには「紹介」「保存」の2種類が存在する!

 

コンテンツについて

・コンテンツが豊富にあればリンクされるわけではない

 

・リンクを増やすための2つの戦略
1.コンテンツ量を増やす
→一つ一つのリンクは少ないものの総合力で戦う(時間と労力がかかる)

2.コンテンツの質を上げる
→企画力と戦略が必要

 

・「素晴らしい商品であればリンクは勝手に集まる」
→とはいえ、小さなサイトや小売店は必ずしもそういうわけではない
→商品で差異化できない分、webサイトで差異化を図る

 

紹介されやすいコンテンツを考えるヒント

・コンテンツの情報収集をする。
1.はてなブックマーク
→ホッテントリ/BUKUMAガールズ

はてなブックマーク:http://b.hatena.ne.jp/
ホッテントリ:http://b.hatena.ne.jp/hotentry
BUKUMAガールズ:http://b.hatena.ne.jp/guide/bkuma_girls

2.Naverまとめ
→注目まとめ/まとめインセンティブ

注目まとめ:http://matome.naver.jp/topic/1LxqM

3.Yahoo!知恵袋
→閲覧数が多い順/解答の多い順で注目
悩み系KWの宝庫。CVにつながるヒントが多い。

デイリーランキング(閲覧数が多い質問):http://chiebukuro.yahoo.co.jp/ranking/ranking.php

これらをiPhoneなどに入れて情報に接する頻度を増やす。

 

松尾さんが考えるコンテンツ案

1.「プロが教える」系コンテンツ
→価値はあるものの注意しないと難しくなりすぎてよく分からなくなってしまう。
紹介しやすいように演出することが重要。
(インフォグラフィック/マンガ/動画/アニメ/歌など・・・)

例:マンガで分かる心療内科
→心療内科という難しいジャンルをマンガで扱う。

例:薪ストーブの世界


Video streaming by Ustream
→難しい薪ストーブの話を動画で説明。なぜかオープニングで社長がノリノリでバンジョーを弾くw
ここから問い合わせが来ることも

 

2.統計データ型コンテンツ
→統計データを引用するとリンクが集まる。自分のビジネスで統計データを使えないかを考える。

例:平均バストサイズ日本地図[LC公式]

ツッコミのリンクが集まりやすいコンテンツ。

 

3.ターゲットを変えてみる。
→ただし過去に存在しなかったものということも重要。

例:プリザーブドフラワーのお店が「webデザイナー向け素材配布」
→本物の素材をweb向けに配布する。

例:薬剤師×アニメ
薬剤師マキの調剤なる日々~漢方薬剤師系ラブコメディノベル
→難しい薬の知識を二次元で演出。

・ネタを引き出す方法はインタビューだけではない。また引き出した後の演出はプロが行う。

 

コンバージョンコンテンツとブランディングコンテンツ

・「ビジネスに直結する、ビジネス色の強いもの」「お金の匂いのするもの」は紹介されにくい(リンクを張りにくい)

 

・同業他社もリンクを貼りやすい環境づくりをする(人格を分ける)

 

・サイト内にブログコンテンツを2種類用意する
→「コンバージョンのためのブログ(売上用)」と「リンクのためのブログ」

 

・サブドメインよりディレクトリ構成の方がドメインの価値を上げやすいのでおすすめ。

 

・コンバージョンコンテンツとリンクのためのコンテンツのカニバリゼーションを防ぐための内部対策(構成)をする
→サブキーワードとメインキーワードの住み分け

 

・「サブキーワードとメインキーワードの住み分け」で参考になりそうなツール
連想キーワード検索 renso
類語.jp
キーワードアドバイスツール

 

露出経路の確保

・facebookよりtwitterの拡散の方が有効
(匿名と実名の場合、拡散の抑止力が違う)
→twitterはnofollowリンクだが、APIに派生したり、はてブされやすくなる。

 

・Naverまとめの作者のモチベーションを考える
→まとめインセンティブ(PV)が欲しい。
→まとめられやすいコンテンツを考える

 

・twitter露出用アカウントの作成
1.数ではなく「声」が届くフォロワーを。
2.お店用ではなく、違う人格のアカウントをつくる
3.相手との接点を持つ(こちらから相手のコンテンツの紹介をする。返応性の法則。)

 

最後に

1.第三者の情報のほうが信頼される
2.人は常に「比較」を行う
3.縦型のセールスレターは売れることが多い
4.ランキングサイトから物が売れる理由

 

まとめ

松尾さんのセミナーを受けるのは昨年のCSSnite以来だったのですが、やっぱり面白かったです。
セミナーの軸(人を動かす・リンクを設置する心理)は変わっていないのですが、受講するたびに様々な新しい事例や発見などが紹介されて、より「松尾理論」に磨きがかかってきています。

今まで以上に深く心理に関して勉強になりました。

最後になりますが、松尾さん素敵な講演をありがとうございました!

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教科書としてこちらが紹介されていました。自分は当日会場で購入したのでまた感想を後日。


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