9/21開催のCSS Nite LP, Disk 29に参加してきました。
今年もとっても楽しかった・・・!ということでレポートにしてまとめました。
何かの足しになれば幸いです。
1.理由と経路のマーケティング/住太陽
この2年間でSEOは簡単になった
・検索の性能はこの10年で上がった
技術面に注力し続ければ事業に対するSEO担当者のインパクトが下がり続ける
→例外:巨大サービスサイト・巨大モール(はてな、amazon、価格コムなどサイト管理者がコンテンツのコントロールを出来ないもの)
一般的なサイトは運用者がコンテンツをコントロールできる
・SEO担当者は変わろう。
→技術は3〜5年後に役割があるのかを考える
→コンテンツを作る。
・ユーザー像を知る
1.潜在層
2.見込客
3.利用客
4.顧客
5.得意客
ユーザーの役割ごとに集客方法や広告手法は変わる
→一般的に言われるCVは2と3のケースが多い
ただし、見込客は少ない。
→見込み客以外はコンテンツを見に来る。
ニールセンの調査でwebユーザーの行動はコンテンツ閲覧は53%、ソーシャル23%、メール7%
ソーシャルの23%のうちの更に23%がコンテンツをシェアしている。
参照:Content is the Fuel of the Social Web – AOL Advertising
・コンテンツとは?
○教養・娯楽を提供するもの(潜在層の目的ともなる)
×売り込み(自社の自慢など・・・)
TVでいうところのチャンネルを合わせる理由になるもの→番組
新聞や雑誌を読む理由になるもの→記事
→「CMや広告が魅力だから見る」という事にはならない。
・自然検索≠広告
オーガニックは調べ物をしている人が知識を得るために見る。
→自然検索はコンテンツを表示させる場所。売り込みをすべき場所ではない。
(「○○」+「通販」の複合キーワードなどは例外)
→売り込みをする時は広告(リスティング広告)を使う
・SEOとは
検索ユーザーに応えを返すもの。役に立つ会社という存在を示していき検索者(質問者)との関係性を構築していく。
・SEOのコンテンツ
「自分たちが伝えたいこと」ではなく「訪問者が知りたいこと」を中心に検索して見つけてもらう。
→訪問者が抱えている課題や問題/不安をプロとして答えていくのがコンテンツの基本。
・経路を作る
素晴らしいコンテンツを公開しただけでは見てもらえない。
→広告経路の整備、コンテンツと同時に進行させる。
・訪問する経路
1.広告
2.リピート(メルマガ/RSS/FBページ購読者)
3.検索
4.口コミ
メルマガ/RSS/FBページ購読者。これらはどちらかというと消極的な施策。
→facebook広告がアツい。お知らせを受け取ってくれることを許してもらう広告
・SEO/SMOの完成
作成→告知→拡散→反応
2.SEOの最新トレンドに乗り損ねるな/鈴木謙一
・概要
1.セマンティックウェブ
2.モバイル対応
3.著者情報
その前に
0.SEOの定義
重要!これは大前提。
ユーザーの役に立つコンテンツを作成し、
それを検索エンジンに的確に理解してもらい、
検索結果で魅力的に表示して
検索ユーザーにクリックしてもらい
訪問したユーザーを満足させること。
1.セマンティックウェブ
・ナレッジグラフ
→文字列からエンティティ(存在)の認識へ。
英語圏では薬品成分やカロリーなども分かるようになっている。
人間がするようにGoogleが世界を理解するようになる。
・構造化データ
→リッチスニペット(言葉の意味をロボットに伝えやすくする)
schema.orgの確認
→各検索エンジン会社共通の枠組み/今後使うならschema.org
2.モバイル対応
・モバイル対応について
スマートフォンの普及率
2011年 6%
2012年 20%
2013年 25%
・Googleがサポートしている3タイプのサイト構成を確認する
・本当のモバイル対応とは
→モバイルユーザーが使いやすい、不自由しないこと(UserExperienceを高める)
3.著者情報
・写真や名前などを表示。
→メリット
CTR(弁護士などの職業で有効)
認知(この人の書いた記事なら読みたい)
スクレイピング対策(オリジナル記事の証明)
・ブランド構築することが大切
大規模でなくとも良い。
「巣鴨のコロッケ屋」のようなイメージ
・イギリスのレビューサイトではほぼリッチスニペットを使用しており、設定していないだけでマイナス。
3.スマートフォン向けサイトとGoogle検索/長山一石
・重要視すべきことは「速さ」
「1秒」で表示が目標。ただ難易度は高めなのでabove the foldを最低限抑えておく。
・速さの前に「そのページはクロール可能なのか?」
×下層ページからスマホでアクセスするとTOPへのリダイレクト統一
×無限ループ
・その他
Vary Httpヘッダー
アノテーション設定
※公式サイトを確認すると分かりやすそう。
Google ウェブマスター向け公式ブログ: Google がお勧めするスマートフォンに最適化されたウェブサイトの構築方法
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2012/06/google.html
Google ウェブマスター向け公式ブログ: スマートフォンサイトの読み込み速度を改善するために
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2013/08/making-smartphone-sites-load-fast.html
4.再審査リクエストの手続きとポイント/金谷武明
1.違反内容の確認
2.違反箇所の修正
3.再審査リクエスト
・ポイントメッセージの内容をきちんと確認する
→サイト内部の問題なのか、外部リンクの問題なのか。
内部の問題なのに外部リンクの再審査で送らない。
・不自然なリンクについて
→全てのリンクを非承認にする人がいるがそれが再審査を通ることはまずない。
→再審査は細かく経緯を書く(どの会社を使っていたのか、何故剥がせないのかなど)
・ハッキングについて
→修正後にFetch as Googleを使用してクローリングをする
表面的な問題だけはなく根本的な問題(CMSの脆弱性など)を修正する。
・手動対応ビューアー
→何もない場合は対応必要なし。
パネルディスカッション
・コンテンツってどうやって作ればいいの?
→アメリカではコンテンツマーケティングが中心。digg.com等でどれくらいバズったのかを確認する。
参照:digg.com
・インフォグラフィックの出現
→mint.comがインフォグラフィックの好事例
→ただし効果やKPIがまだ不明瞭。今後の課題。
参照:mint.com
・Retty
→検索のランディングページは自社でSEO
・SEOのKPIとは?
→検索流入〜CVR〜LTV(Life Time Value)
→ブランド・ノンブランドを合わせるとSEOは効果的なチャネル
・GAで解析をする際に注意したいこと
→日の上限があることに注意をする。大型のサイトだと解析がブレることがある。
・社内上層部への報告は?
→解析データを売上換算したものを報告する。
・うまく行っていないSEOの課題は?
→canonical
authorship(やりたいのに属人的という理由で(会社が)やらせてくれない)
英語圏内のカニバリゼーション(オーストラリアでアメリカのコンテンツが1位など)
ページのレスポンス
6.事例で学ぶキーワードとカテゴリ/安川洋
waja様の事例
http://www.waja.co.jp/
・SEOとは何か?
→ユーザーの視点(自分が売り込みたいものではなくエンドユーザーが見たいものを見る)
→検索エンジンの視点(どのように評価されているのか?)
・ユーザーの視点に関して
→検索結果は「読まれている」ということ。スニペットがいい加減なサイトが多い。
スニペットの改善点(wajaを知らない人が見たら?、商品数は?、納期は?)
ポイント
・キーワード
・SERsを見て買いたくなるかどうか
・ファーストビューにユーザーがクリックしたくなる絞り込みがあるか?クリックしやすくなっているか?
キーワードの種類とその種類でコンテンツと施策を考える
→「ケイトスペード」で検索している人が探しているものは何なのか?
ブランド軸とアイテム軸
「ケイトスペード バッグ」「バッグ ケイトスペード」→どちらの軸が優先されているのか
ブランドカテゴリ
「トリーバーチ」「Tory Burch」よく使われる方を使う
内部のまとめページ
→ブランド名称はアルファベット順ではなく強化すべきブランドをフィーチャーする。
(リアルの店舗と同じ)
アイテムカテゴリ
→勝てるキーワードを選ぶこと。
「ワンピース」→ほとんどがアニメ(検索ユーザーの探しているものがアニメに偏っている。このキーワードで戦うのは失敗)
「ワンピース 服」「ワンピ」という選択肢を考える
また更に細分化することで掘り出し物のキーワードが出てくる。
属性カテゴリの処理
「パンツ」「ジャケット」男女どちら向けか不明瞭なもの。属性は下にする。
クロスカテゴリ
→軸は二軸が適切。四軸以上はファセットナビゲーションという方法を使うということもできるが非常に難しい。
適切なクロスと主軸設定をして主軸を優先する(画面もパンくずも)
・検索エンジンの視点
「マンゴ」と検索した人の意図は何か?
→ファッションブランドなのか、果物なのか検索エンジンにはわからないので検索結果に色々なサイトが入れられる
重複コンテンツ問題
→似たようなページにクローラーが遭遇
→クローラーを無駄に動かすことになる(電気代など、クローラーを動かすのにも費用がかかる)
→「1つもありません」というページは排除されてしまう
→並べ変え絞り込み検索に注意(Ajaxを使用/FORM・POSTの使用)
サイトのコンテンツボリュームに対するGoogleの評価価値
→「増やす」「節約する」
canonical
→canonicalさえつければいいわけではない。間違って設定するくらいならやらないほうがいい。
URLについて
→パラメーターの順番とエンコーディング。
ページネーション
→2ページ目から1ページ目に戻った時にURLが異なるケースはNG
キーワードを探す際は他のウェブサイトを見ることもする。
SEOを成功させる一覧ページの作り方/辻正浩
・SEOの技術
→中規模〜大規模サイトは必要
・初級者向け
特定キーワードでテキスト配置(ページ上部にテキストを配置)
title要素(「○○の検索結果」SERPsに表示させることは論外)
→好例:LINE(ライン)の使い方徹底ガイド 116記事 | nanapi [ナナピ]
片思い中の人が読むべきハウツー 1338記事 | nanapi [ナナピ]
一覧ページの内部リンク(ユーザービリティ観点からも必要)
・中級者向け
一覧ページの役割
→特定のキーワードで評価、内部リンクを渡す
より多くのページを認識させる。
→1ページあたりの情報を増やす(重複されづらい/同じページでも多くの内部リンクを渡す/ユーザビリティの向上)
→title/h1にページ番号を入れておく
上部の共通情報を減らす
→ソースに極力検索エンジン側に教えたい情報を先に渡す。
共通項目はiframeなどで逃がす
重複URLを発生させない
→canonical/WMT
nanapiの一覧ページは辻さんの考えるSEOの9割は実施。
・上級者向け
技術面は内部リンクが一番重要
最も内部リンクを操作しやすいのは一覧ページ
内部リンクについて分かること
webによって全く違う
数年でかなり変わった
無効化する内部リンクも増えている
ユーザーを遷移させる内部リンクが評価されているのではないか?
高度な内部リンク理解への道
実験を続ける→修羅の道
ユーザー観点の内部リンクを突き詰める→平和な道
【ポイント】
一覧ページは訪れた人が分かりやすいページになっているかどうか
テキスト設定を突き詰める
→「デジタルカメラ 通販」で調べている人のインテントは?
→nanapiの事例でアイキャッチや「初めての人向けの記事まとめ」の紹介。
Facebook(フェイスブック)の使い方 415記事 | nanapi [ナナピ]
一覧ページを一覧化しないこと
→コンテンツ化一覧ページ
→検索結果に検索結果を掲載しないようにする。(「SEO」で検索した時にBingの「SEO」の結果が1位で満足するかどうか)
「技術的アプローチ」「マーケティングアプローチ」「コンテンツ的アプローチ」3つ揃って大きな価値を出せるSEOになる
まとめ
去年のCSSniteも面白かったですが今年もかなり面白かったです!
今年は「コンテンツありき」というコンセプトのもとに「そもそもコンテンツって何?」というのを詳しく、噛み砕いた説明が多く非常に勉強になりました。
技術的な面でも事例を交えていて納得のセッションでした。
また来年も行きたいなあと。
今年は懇親会に初めて参加したのですがこれもまたSEOだったりweb周辺の人々が集まっているので濃い時間を過ごすことができ、楽しかったです。
※個人的には「ブログ見てます!」という女性の反応をいただけたのが嬉しかったです。ありがとうございます。がんばります。
というわけでまた来年も開催されることを祈って!
※スポンサーセッションに関しては企業的な宣伝の偏りが出てしまうかなと思って今回当ブログでは端折っています。ご了承ください。
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