【ビジネス界にも通じる】あぁ、監督 ――名将、奇将、珍将(野村克也)

Kantoku

あぁ、監督    ――名将、奇将、珍将 (角川oneテーマ21)

野村元楽天監督が現役監督で、楽天がリーグ優勝するかも知れないという熱量を持っていた時に購入。

そのまま本棚に締まってあったのですがやっと読むこととなりましたw
面白かった!

自分は野球に関しての知識がそれほどないのですが、ビジネスマン視点に置き換えて読むこともできるので非常に良かったです。

■気になったフレーズ
・監督の狙い通り選手を動かす。

→監督の野球観を選手が理解するまで説き続ける。
 「この監督についていけば必ず勝てる」と信じこませる。

・組織はリーダーの力量以上には伸びない
→人望や貫禄など、組織を左右する要素。イチローも監督の采配によって使われなかった時代がある。

・選手を動かす六つのファクター
→「恐怖」「強制」「理解」「情感」「報酬」「自主的」
 自主的に動かすのが一番理想的だが、現実には難しいので他の要素を自分の持ち味と考えて組み合わせていく。

・「自分が次期監督候補」という意識をもつこと
→自覚を持たせることによってチームを見る視点が変わってくる。
 これは一般社会でも同じですね。

・プロと努力
→長嶋さんのような天才を除き、プロ選手の素質に大差はない。その後の努力が足りない選手が非常に多い。

・自分の限界を知ったその後
→野村さんは現役時代、誰よりも練習量をこなした。
 結果ホームラン王を取ったがその後ガタッと打てなくなる。練習を重ねても良くならなかったため、それを埋める方法を考えた。それがデータ野球の導入の始まり。

・監督の仕事は「人づくり」をすること
→野球選手は引退後の人生のほうが長い。そこを視野に入れて日々を生活する必要がある。

・監督は「気づかせ屋」
→ヒントを与え、選手が自分自身で気付くように仕向けなくてはいけない。

■感想
野球という面だけからではなく、ビジネスマンの方にも面白いのかなと感じました。

野球監督は管理職なので、ビジネスの世界にしても「人を育てる」「人を動かす」という部分では共通しています。

「自分の限界を知る」の一節では野村監督が現役選手時代に練習に練習を重ね、限界を知り、その結果試行錯誤を重ねてデータを取り入れるシーンが非常に良かったです。
多くの選手(ビジネスマンとしてのプレーヤーの自分達も)は「限界を知る」というところまで行っていない。
そこまでいって、そこからどうするかを考えるプロセスが大事。
頑張らないとなあ。毎日思ってるけど、改めて頑張らないとなあ。

全体として非常に楽しめる本でした。
野村克也という人間が好きという方であれば、野球を知らなくても楽しめると思いますのでぜひ。

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